仮想世界の研究はたくさんあるんでは?
そう思った方も多いでしょう。次の表は、現実と融合する仮想世界(AR, MR)の実現に必要な要素技術の開発動向を表にしたものです。通信やハードウェアの研究は多数の例がありますが、意外にソフトの研究がありません。SpaceTag はこの穴を埋めるものです。しかも、他の技術は新しい技術が現れれば陳腐化するリスクが大きいのに対し、ソフトは他の要素技術の定量的進化を予測して作れるので、陳腐化リスクも小さいと言えます。
研究分野
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技術目標
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研究開発動向
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移動端末
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小型軽量化、電池の寿命、情報処理能力、表示装置、ウェアラブル化、記憶容量
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活発
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移動通信
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高速化、安定化、無線LAN/Bluetooth、標準化、放送・通信融合
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活発
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位置合わせ
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GPS等の位置計測精度、RFID 等の無線タグ、他
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活発
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基盤ソフトウェア
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仮想情報の統合管理、パーソナライズドデータ通信、データ間の相互作用、ヒューマンインタフェース基盤、ビジネスサポート機能、履歴解析、ユーザ管理、等
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SpaceTag のみ
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こんな肝心のものをどうして誰も研究していないのでしょうか?私が思うところ、AR, MR の研究者は大規模な管理の必要のないSmall World を作って実験してきたため、大量のユーザと大量の仮想情報を抱える大規模システムという発想が盲点になっていたのでしょう。